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28歳のAさんが実家の通帳を初めて見たのは、母が入院したときだった。残高はほぼゼロだった。 両親は幼いころから創価学会の熱心な会員だった。毎年年末になると「財務」と呼ばれる寄付の季節が来た。「功徳を積むため」「一家の宿命を転換するため」という言葉とともに、幹部からの働きかけがあった。断ることは事実上できない雰囲気だったと母は後に語っている。 1口1万円からという建前だったが、実際には「3ケタ財務」(100万円以上)や「4ケタ財務」(1,000万円以上)を行う会員も存在するとされ、芸人の長井秀和氏は2022年に週刊新潮で「両親は創価学会に数千万円寄付した」と実名で告発し大きな反響を呼んだ。 Aさんの両親が生涯で寄付した総額は、本人たちも把握していなかった。老後の蓄えはなく、子どもたちへの教育費も削られていた。 「信仰を否定したいわけじゃない。ただ老後の生活費まで差し出す必要があったのか、今でも答えが出ない」 脱会しようとしたとき、地区の幹部から繰り返し引き留めの連絡が来た。Aさんが手続きを完了するまでに半年かかった。

編集部2026/3/24

18歳でアルバイトをしながら専門学校に通っていたYさんは、InstagramでSNS運用で稼ぐ方法を発信するアカウントをフォローしていた。「無料でロードマップを作ってあげます」というDMが届いたのは、進路に悩んでいた時期だった。 ZoomのURLが送られてきて、30分ほど話を聞いた。「あなたには向いている」「今の時代SNSスキルがあれば稼げる」と言われ、気分が高揚した。そのまま電話口で77万円のオンラインスクール契約を勧められた。 「お金がない」と断ると、「消費者金融で借りれば大丈夫。稼げばすぐ返せる」と言われた。言われた通りに借入れを行い、その場で契約した。 しかし提供されたのはPDFと動画コンテンツのみ。サポートはほぼ機能せず、収入はゼロのまま借金だけが残った。 2025年12月、関東経済産業局はこの手口を持つ事業者アドネスに対し、18歳の無収入者に借入れを勧めて契約させたことを「適合性原則違反」として特定商取引法に基づく行政処分を下している。 「断れなかった自分が悪いのかと思っていたけど、最初から騙すつもりだったんだと気づいた」

編集部2026/3/24

32歳のOL・Nさんがそのダイエットサプリの広告を見たのは、深夜にスマホをスクロールしていたときだった。「食べてないのに太るのは燃焼力がないから」「60.8kg→47.2kgまで痩せた方法」という文字と、劇的なビフォーアフター画像が目に飛び込んできた。 「30〜60代女性が選ぶダイエットサプリNo.1」という王冠マークも添えられていた。他と比べて高くもない価格で、初回は割引もある。気づけば購入ボタンを押していた。 1ヶ月飲み続けたが変化はなかった。2ヶ月目も同じだった。「自分の努力が足りないのかも」と思い直し、定期購入を続けた。半年で約4万円を使ったころ、SNSで同じ商品への不満投稿を見つけた。 調べると、消費者庁は2023年12月、このサプリを販売する株式会社ハハハラボに対し景品表示法違反で措置命令を出していた。「誰でも容易に痩せる効果が得られるかのような表示」「実態のないNo.1表示」が違反と認定され、翌2025年には約1,086万円の課徴金納付命令も下されている。 「最初から嘘だったなら、なぜ売れ続けたのか。規制が遅すぎる」とNさんは話す。

編集部2026/3/24

「お母さんから変な電話が来た」——Sさん(45歳)が異変に気づいたのは、離れて暮らす母から「業者に来てもらうことになった」と連絡が入ったときだった。 その日の朝、73歳の母のもとに作業着姿の男性2人組が訪ねてきた。「近所で工事をしていたら、お宅の屋根瓦がずれているのが見えました。このままだと台風で飛んでご近所に迷惑がかかりますよ」と言われた。 無料で点検してもらうと、屋根に登った男性がスマートフォンで写真を撮り、「ほらここ、ひびが入ってます」と画面を見せた。素人目には判断できなかったが、「すぐ直さないと危険」という言葉が頭から離れなかった。 その場で150万円の工事契約を結んだ。「今日決めてくれれば特別価格で」と言われたからだ。 Sさんがすぐに消費生活センターに相談し、契約から6日以内だったためクーリングオフが成立した。しかし国民生活センターによると、契約当事者の8割超が60歳以上であり、気づかずに工事を完了させてしまうケースも多い。2022年度の相談件数は2018年度の約3倍に達している。 「母は『信じてしまった自分が恥ずかしい』と言っていた。でも騙す方が悪い」

編集部2026/3/24

フリーランスを目指していた29歳のHさんは、YouTubeで見かけたビジネス系インフルエンサーのオンラインサロンに入会した。月額1万円、「稼げる人脈と実践的なノウハウが得られる」という触れ込みだった。 入会後はDiscordで活発なやりとりがあり、最初の1ヶ月は満足していた。しかし間もなく「上位プランに入ると直接メンタリングが受けられる」と案内が届いた。月5万円。断ると「本気じゃない人は結果が出ない」と遠回しに言われた。 結局Hさんは上位プランに移行し、さらに「合宿セミナー」への参加費15万円、「個別コンサル」10万円と追加請求が続いた。半年間の総支出は約30万円。収入はゼロだった。 解約しようとすると「年間契約のため返金不可」と言われた。東京都消費生活センターによると、オンラインサロンは通信販売に該当するケースが多くクーリングオフが原則適用されないため、泣き寝入りになりやすい被害類型とされている。

編集部2026/3/24

68歳の元会社員・Tさんが営業担当者と出会ったのは、地域の健康セミナーだった。「磁気治療器を購入してオーナーになれば、レンタル収入が毎月入る」——退職金の運用先を探していたTさんには、願ってもない話に聞こえた。 担当者は丁寧で、資料も立派だった。「政治家も後援している安心な会社」という言葉も後押しになった。実際、ジャパンライフは当時、著名政治家が名を連ねる招待状を顧客獲得に使っていたことが後に国会で問題視されている。 最初の契約は200万円。「レンタル収入」は確かに振り込まれた。安心したTさんは追加契約を重ね、最終的に老後の蓄えのほぼ全額、1,400万円を投じた。 しかし2018年、ジャパンライフは突然事業を停止した。実態は典型的な預託商法で、新規顧客の資金で既存顧客への配当を賄う自転車操業だった。被害者は全国で約7,000人、被害総額は約2,000億円とされる。消費者庁は2015年から複数回にわたり行政処分を出していたが、会社は営業を続けていた。 Tさんの元に戻ったのは、破産手続きを経た数万円だけだった。 「あの年齢でやり直せるわけがない。残りの人生どうすればいいのか、今でもわからない」

編集部2026/3/23

26歳のOL・Mさんに連絡が来たのは、高校の同級生からだった。「久しぶりに会おう」という軽い誘いで、近所のカフェに向かった。 待っていたのは同級生ともう一人、30代の女性。「一緒にビジネスをやらない?」という話が始まったのは、コーヒーが半分になったころだった。 紹介されたのは日本アムウェイの製品と会員制度だった。「使えば良さがわかる」と勧められ、まず洗剤セットを3万円で購入した。悪くない品質だった。それが罠だった。 「あなたも紹介する側になれば収入になる」——そこからMさんは毎月製品を購入しながら、友人・職場の同僚・SNSのフォロワーへと声をかけ続けた。しかし勧誘できたのは2人だけで、ほとんどの人間関係がぎこちなくなった。 3年間の総支出は約90万円。収入はほぼゼロだった。 消費者庁は2022年10月、日本アムウェイに対し「勧誘目的を告げずに勧誘した」として6ヶ月間の取引停止命令を出している。Mさんが被害を認識したのは、このニュースをSNSで見たときだった。 「詐欺だとは思っていなかった。ただ、友達を失った」

編集部2026/3/23

34歳の主婦・Kさんが初めて声をかけられたのは、近所の公民館で開かれた「人生相談会」だった。主催者はごく普通の女性で、「悩みを話せる場所」という触れ込みだった。 数回通ううちに、Kさんは「先祖の因縁」という話を聞かされるようになった。「あなたの家系には強い霊的な問題がある。このままでは子どもにも影響が出る」——そう言われたとき、Kさんの頭に3歳の娘の顔が浮かんだ。 最初の壺は48万円だった。「先祖の霊を浄化するために必要」と説明された。一度払うと、次は印鑑、次は多宝塔と、要求は続いた。「払わないと家族に不幸が起きる」という言葉が、Kさんを縛り続けた。 夫には「友人への貸し付け」と嘘をついて貯金を切り崩した。3年間で総額は800万円を超えた。発覚したのは夫が通帳を見たときだ。 「お金より、あなたがそんな嘘をついていたことが信じられない」——夫の言葉は今も耳に残っている。 弁護士に相談したところ、同様の被害が全国で報告されており、2001年の大阪地裁判決では「価値の乏しい商品に異常に高額の金を出させた違法な行為」として約1.6億円の賠償命令が出ていることを知った。Kさんは現在、返金交渉を進めている。 ※各種相談事例・報告をもとに編集部が再構成した事例です。

編集部2026/3/23

副業を探していた28歳の会社員・Aさんは、Instagramの広告で「スキマ時間に月5万円稼げる」という投稿を見つけた。タップすると登録フォームに誘導され、LINEグループに招待された。 最初の数日は本当に簡単だった。指定された商品に「いいね」を押すだけで、アプリ上の報酬残高が増えていく。「これは本物かも」と確信したAさんは、残高を出金しようとした。 するとメッセージが届いた。「出金にはミッションをクリアする必要があります。3万円のタスクを完了してください」 最初は戸惑ったが、「払えば今までの報酬も全部受け取れる」という言葉を信じて振り込んだ。しかし出金できないまま、次のミッション、そのまた次のミッションと要求が続いた。 気づいたときには総額80万円を超えていた。事業者に連絡しようとしたが、すでにLINEはブロックされていた。 ※各種相談事例・報告をもとに編集部が再構成した事例です。

編集部2026/3/23

人気アーティストのライブチケットをSNSで見つけた転売サイトから3万円で購入。しかし届いたチケットは偽造品で、当日入場できませんでした。サイトに問い合わせても返信なし、電話番号も繋がらず。SNSのアカウントも削除されていました。決済はプリペイドカードで行ったため、返金の手段もなし。チケットは必ず公式サイトから購入すべきだと痛感しました。

匿名2026/3/21